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2009年1月 2日 (金)

ジャライノールの落日

2日朝。寒い。表に露出している顔がチクチクと刺されるように痛い。
まずは市内の中国銀行で現金をキャッシング(CITIBANKのカード、便利です。レートも悪くない)した後、ガイドブックでは6路のバスで行ける、とされている中露国境の国門へ向かいたいのだが、市内中心部を歩き回っても見つからないので、タクシーで(20元)。

この中露国境、その歴史は古くは20世紀初頭に南進を続けるロシアが当時の清国から鉄道敷設権を得てウラジオストクとを結ぶ線路・・・東清鉄道を開業したときに遡る。解放型SLの飾られた入口で入場券を買い(30元)中に入り、中国側とロシア側の門が並んで見える所へ歩いていく。門の下には国際列車の線路が敷かれている。ロシア側は広軌1,524mm、中国側は標準軌1,435mmで、国際列車はロシア側の駅で台車を交換、貨物は積み替えを要する。
門の足の中は土産物屋、中国側の門をくぐったところには記念碑の建てられた小公園があり中国人観光客が記念写真を撮っていたりするのだが、後で聞く所によるとこの「国門」こと国境の公園区、(実は中露両国人以外の)第三国人の立入は禁じられているのだとか、あら、普通に切符買って入って来ちゃったよ。そんなに発音良くなったのかなぁ(笑)

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手前が中国側の門、奥にロシア側の門が見える。

帰りはバス停があったので6路のバスを待ってみるが、暫く待っても現れず、吹きっ晒しのまま寒くて仕方がないので諦め、やはりタクシーでホテルへ戻り、荷造り、チェックアウトして荷物を預けて再出発。
今度は1路(2路でも可)の路線バスで、(広域)市内東方のジャライノールへ転進。一度反対側へ行ってしまい結構苦労しつつも、それでも13時前にはジャライノール(バスの表示は「扎区」)に到着。タクシーで「露天煤鉱」に移動。

今回の訪中の目的の一つ、というかある意味クライマックスといって良いか。ここジャライノールには大きな露天掘りの炭鉱があり、積出用に今なお沢山の蒸気機関車が使用されているということで、世界中の煙鉄の方々から注目されているところである。露天鉱山の規模自体は撫順のものよりは若干小降りなのだが、展望台から下を見渡す限り右から左まで、あらゆるところで蒸機の煙が上がって動き回っている。先日の鶏西でも一度に5台の蒸機がフレームに入って驚いたが、ここは180度見渡す限りあちこちにSYの姿。いったい何台居るのだろう(ネット情報では25台程度が稼働中の由)。

機関庫の方に階段を下りていくと、日本人と思しきグループ。「こんにちわ、寒いですね」と声をかけると、なんと、この数日前から露天掘りの構内への立入が厳しく制限されるようになり、許可を得て、職員の同行のもとで一部のみに立入・撮影可、決められたところ以外に立ち入って撮影したグループが追い出されたりしたというではないか。事前のネット情報では、ここは(炭鉱という特殊なエリアながら)発破をかけて居るようなエリア以外は自由に立ち入れるとの事だったのに、聞いてないよぉ。なんでも、年末の全国の炭鉱の安全総点検により突然そのような措置がとられだしたとのこと。そのグループは、中国人ガイドを雇ってきてたので、交渉し、ようやく許可が取れ、今まさに撮影に向かおうとしているとのこと。それでも、そのグループに紛れ込ませていただく許可をいただき、色々お話を伺いながら午後の撮影をさせていただいたのだけれど、しかし寒い。動いていたり、写真撮ってるときはいいんだけれど、なにせこの日は最高気温が-19℃、最低気温は-27℃に達した。今も確実に-20度超えな筈だ。
他の皆さんは冬山登山モードのような防寒体制。それに比べて落花生。、ユニクロのヒートテックなど用意してきたのだが、まるで役に立たず。ふるえが止まらず、周りからは憐れまれ、1時間ほどで運転小屋に逃げ込ませて貰う羽目に。で、炭鉱鉄道の職員の皆さんからも「そんな服じゃダメだよ」と内側に毛が生えた服とか見せつけられ、見込みの甘さを反省。危うく凍傷になるところだったのかもしれない。

それでも15時を過ぎ、これから16時過ぎの日没までの間がここの魅せ所だ。刻一刻と光線の具合が替わり、極寒の空気の中煙は白く立ち上り、汽笛とドラフト音が露天掘りのあちこちにこだまするスペクタクル。。。 

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ジャライノール露天掘り炭鉱の夕陽。もっと腕のいい人(&カメラ)だと、素晴らしい画が撮れるはず。

この炭鉱も今年の8月には閉山になってしまうとのことで、既に右半分では露天掘りの埋め戻し作業が始まりつつある。これがジャライノールの最後の冬になるそうだ。日本人グループも明日の午後の飛行機で北京経由で帰国するとのことで、「これが最後の夕陽だ」と感慨深げ。
最後は親切にも、満州里の市内まで一行のチャーターしたマイクロバスで送っていただいてしまいました。お世話になりました。次からはもっと事前に調べて準備してきます。

今晩は20:11発の大連行普快2624次の硬臥21番下段。車端部の区画で、他の客や乗務員が出入りする度にドアを開け閉めする音が五月蠅くてなかなか寝付けない。

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コメント

sinorailさま、
 拙Blogにお越しいただき、ありがとうございます。また、大全のサイトの方、しばしばお邪魔させていただき、貴重な情報を頂戴しています。
 また、先週末はいろいろと楽しいお話をありがとうございました。確かに、男ばっかりで飲んでる日じゃないですね。考えもせず参加OKした自分を反省しなくてはなりません(?)。
 また、今後とも宜しくお願いします。是非中国本土でも!

投稿: 落花生。 | 2009年2月22日 (日) 00時02分

 初めまして。というか2/14(こんな日なのに男しかいない場所で)にお目にかかりました。
 聞くところでは最後となるジャライノールのSYを撮影されたということで羨ましい限りです。
 小生のつたないブログも見ていただいているようでありがとうございます。
 また飲み会か、中国本土でお逢いできたら良いですね。

投稿: sinorail | 2009年2月15日 (日) 21時22分

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