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2014年4月 9日 (水)

今日は5年ぶりの総選挙です。

今日4月9日はここインドネシアでは5年に一度の総選挙の日です。
数週間前に突然投票日が確定、同日は公休日とするという政府のお触れが出されたのですが、ウチの事務所では休業日は前年末に定めてしまうので突然変更してこの日を休日とする(=替わりに、既に定めた休日を平日とする必要がある。)ことも難しく、今日は通常営業、いつもどおり出勤しましたが、朝の大通りはガッラガラ、いつもは20~25分ほどかかる職場への道が、今日は僅か11分。
朝の7時から投票が始まっていることもあり、普段の休日にも増して交通量は少ないように見受けられました。
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投票所にて。まずはリスト照合。手前の小指は、投票を終えた人が二重投票防止のために紫色の消えにくいインクを塗られたぞ、の図。

今回の総選挙、国民代表議会(DPR)、地方代表議会(DPD)の国会2院(MPR:国民協議会と称する)の議員選挙に加え、地方議会議員(DPRD)選挙も合わせて行われるもので、7月にやはり5年に一度の大統領選挙が予定されている、その前哨戦として注目されているものです。
次回2019年からは大統領選挙と国会議員選挙は同時に行われるべしとの憲法裁判断が出ているので、国政レベルでは国会議員選挙が単独で行われる選挙としては最後の機会になります。
これまで10年間政権を担ってきた現在の政権与党、ユドヨノ大統領率いる民主党(PD)は汚職問題等により支持率は一桁台に低迷、一方でその前のメガワティ元大統領が率いる闘争民主党(PDI-P)は市民レベルでの人気が高いジョコ・ウィドド(ジョコウィ)ジャカルタ特別州知事を7月の大統領選挙で候補に担ぐことを表明し、今回の総選挙でも国政第一党を占めるのは確実とされています。

とはいえ、世論調査では同党の支持率は20~30%、一つのポイントとしては単独で大統領候補を擁立できる得票率25%の確保ですが、いずれにしても絶対過半数を得て大統領選挙での勝利を確実にするためには、今回の総選挙の結果を受け、一定の得票を得て存在感を示し、且つ閣僚ポストなどの利益配分で合意がなされた他政党との連立を組むことになると思われます。今後各党間で今日の選挙結果を受け、様々な権謀術数が渦巻くことととなるのでしょう。

さてそんなわけで、今日はお昼頃、市内の投票所(TPS: Tempat Pemungutan Suara)を覗きに行ってきました(勝手に選挙監視団です(笑))。
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各種選挙が一遍に行われるため、候補者リストはスゴイ数。ただ、一種の比例代表併用なんですね。

今回の選挙から、身分証明証(KTP)の登録住所地の投票所だけではなく、就学先など別の地域にある投票所でも投票が出来ることとなったと聞いていたのですが、事務所のスタッフや投票所の職員等に話を聞いてみると、選管(KPU)からKTP登録先住所宛に送られて来る投票案内用紙(Surat Undangan)をもって、投票を希望する地域の区庁・郡庁(Kantor Lurah)に事前に登録する必要があるとのこと。
まあ、確かに全国の投票所が全てオンラインで結ばれているわけではないのだから(投票所までクルマやバイクが通れる道もなく、投票箱を馬で運んだなんて写真報道も)、いきなり余所者が投票用紙持って投票所に現れても、本人確認しようがないからなあ。

なのですが、事務所の運転手さんに聞いてみると、手元に投票案内用紙が届いたのは3日前だとか。 そのタイミングで実家に送りつけられても、それから現住所に転送して貰ったり、外島まで取りに帰ったりするのも物理的に難しいし、実態としてはあまり機能していない模様。
まあ日本でも、住民票登録地に投票用紙引替のハガキが送られて来るのだから、ある程度仕方がないですかね。ただ、こちらの人も実際に居住して就労している地域の役所に、もっとマメにKTPの住所を移してくれないといけませんね(それはそれで時間と付け届けを要したりして面倒くさいらしいですが)。
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そしていよいよ投票用紙に記載し、投票箱に投入。

話はずれましたが投票所、先ず受け付けで投票案内用紙を示して名簿と照合・確認を受けて投票用紙を受け取り、隣が見えないように囲われた記載台で投票したい候補者・政党の欄に「穴を開け」、DPR、MPD、DPRDとそれぞれ書かれた投票箱に投入していっていました。
投票所は日本のそれに比べて小規模、多数が設置(全国で55万カ所だそうです)されており、一投票所あたりが担当する有権者数はそれほど多くないためか、2カ所訪問してみた投票所はいずれもそれほどの混雑もなく、ユルーい雰囲気で、アポ無しで訪れた外国人の訪問を快く受け入れてくれ、一連の流れを案内してくれる区庁職員までいました。

最後はいつもの二重投票防止のための、投票済を示すインク(2日くらいは落ちない)を小指に塗り(朱肉のようなものに指をつく)、投票フローは終了。
全国的にも大きな混乱なく投票は進んでいるようで、選挙というと直ぐに暴動だ衝突だとなる他の幾つかの途上国と比べても、非常に民主主義プロセスが成熟しつつあるように見受けられました。
とはいえ、金権選挙は相変わらずで、どこの選挙区でも実弾が飛び交っているというような話には事欠かないわけですが。

そうこうするうちに今日の昼過ぎには投票が締め切られ、午後から次第に、速報値が出始めています。 まあ大方の予想どおりですかね。PDI-P:20%、Golkar:15%、グリンドラ党:1割強、PKB:1割弱、PD:1割弱・・・と、ユドヨノ大統領の民主党は国会第4党あるいは第5党まで凋落してしまうようです。
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と、真面目な話を長々と書いてしまいましたが、らしくなかったですかね。
えーっと、残念ながらスラバヤではないので、いつもお世話になっているパクアン急行様からの頂き物ですが、ジャカルタの近郊電車には、こんな感じで選挙投票啓発のラッピング車両が走っていたそうです。 上述の小指のインク、ここにも描かれてますね。(私はこれで会社を辞めました、ではありません)。

文句はこんな感じですかね。
幕板部:2014年総選挙を支え、成功させよう。
窓下:民主主義の祭典。
その下の青文字:賢い選択の時、成熟した民族の未来のために。
ドア左:一票を投じよう。
ドア右:あなたの権利が将来を決める。
そして戸袋部には情報通信省のロゴと、投票箱デザインのシンボルマーク。

「総選挙」のところを「大統領選挙」と少し変えれば、7月の大統領選挙までずっと使えるかもしれませんね。

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コメント

パクアン急行さま、
こんばんわ。お仕事お疲れ様です。また、いつも色々ありがとうございます。

Pesta Demokrasi!って奴は、多分TVのCMとかで頻繁に流れてて、市井の人も皆さん流行言葉になってるのかもしれませんね。
実際どの程度、国の未来を見据えて投票している人がいるのかわかりませんが…(と言ったら失礼ですね)

投稿: 落花生。 | 2014年4月11日 (金) 23時36分

こんばんは。

この日は当方も当然仕事だったのですが、出勤前、地元のオジェックだまりのおっちゃんたちから、(なんで今日会社に行くのかよというニュアンスで)今日はPesta Demokrasiだ!と嬉々として言われました。選挙=民主主義の祭典として捉えられているのでしょうか??しかも、皆さんイスラム帽にバティック姿の正装でして、まさにお祭りの様相を呈していました。

投稿: パクアン急行 | 2014年4月11日 (金) 01時59分

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