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2015年1月18日 (日)

下町トロッコ。

すっかり忘れていたのですが、前回ジャカルタに行った時のトロッコのお話を一つ。
本ブログでトロッコと言えば、商業鉄道雑誌のブログにも取り上げていただいたスマトラの熱帯雨林のジャングルの中を走る森林軌道が超有名(笑)ではありますが、今回は、大都会の高層ビルの森の中を走るトロッコであります。しかも人力!
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コタ客車区(右)脇の線路上に、人力トロッコ?台車?が現れました。

このトロッコの存在を知ったのは、ジャカルタの地元鉄A君のFBへの書き込みから。「数年前の話だから、もう残ってないかもしれないですよ」という話だったのだけれど、それは確認してみなきゃわからない。フィリピンの鉄道なんかでは良く聞く話(カンボジアにもあったかな)ですが、インドネシアにもありましたか。

場所はジャカルタ・コタ駅から東方向、JABODETABEK電鉄中央線が高架線に上り、右に曲がって南へ向きを変えたあたりの下、北側。現在は休止中のジャカルタ・コタ=カンプンバンダン=アンチョール=タンジュン・プリオクと結ぶ電鉄路線と、ジャカルタ・コタの車両区(JAKK)への入口が分岐するあたりで、ジャカルタ・コタ=カンプンバンダン間のシャトル電車の車窓の南側に見える、不法占拠住宅街の南側になります。
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位置関係はこんな感じ。奥に左手(南方向)へ向かう中央線の高架線が見えます。
ジャカルタ・コタ(JAKK)の客車区を覗くのは初めてかもしれないな。
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コタ駅の南口から東方向へ、現在はトランスジャカルタ12号線にそってマンガドゥア方面へ向かい、上述の中央線の高架をくぐったところに左へ入る小道があり、これを進むと、上述の不法占拠住宅街へと出入りする住人らが使う踏切へと繋がっています。
時間帯によっては、コタの客車区に出入りする回送客車が行き来していますので、一応注意のこと。

その柵の隙間を縫って私製踏切を渡ろうとする所に、数台のトロッコというか、木で枠を組み立てて、何の部品だろう、かなり潤滑性の良さそうな、しかもガイド車輪までついた台車が数量、線路脇にひっくり返って並べられている。
おお、これかこれか。
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貸切状態のトロッコに乗り込んで、さあ出発だー!

取り敢えず出発しそうな気配はないが、程なく東側より一台の台車が、少し手前で乗客を降ろし、子供が押して遊びながらこの「起点」駅に戻ってきた。が、これはそのまま西、コタ駅方向へ走り、中央線の高架橋と合流するあたりで停止、何やら荷物積込作業を始めた。おおー、貨物輸送もしているのか(笑)

他に乗客候補もないようなので諦めたか、台車の近くの喫茶屋台でお茶を啜っていたオッちゃん一人、「乗るか?」とやって来て、1台の台車を線路に乗せ、貸切運行で、さあ出発です。
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線路の両側には違法建築の簡易な住宅や店舗が立ち並んでいます。

軽々と走り出した列車は、最近コタ=タンジュン・プリオク間の運転再開を目指して再整備された、真新しいコンクリート枕木と白いバラストのよく整備された線路を東へ。左の国鉄用地も右手の線路端も、明らかな不法占拠の手作りの住居や店舗・・・言葉を選ばずに言えば、バラックというか掘立小屋というか、貧民窟的な中を快走。普段列車の走らない線路上はこちらに手を振る子供たちの遊び場となって居たり、地元の人たちの社交場となっていたり。
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対向列車がある場合は、客のいない側がこうやって一旦離線して道を開けます。

線路は次第に登り坂になっていくが、乗客一人では特段問題ないようで、そのままオッちゃんに押されてぐいぐい登っていく。
途中対向の回送トロッコが現れたが、乗客のいない側のトロッコが線路上からどくのがルールなようで、少年が横倒しに離線させてくれ、こちらはそのまま進む。
そんなこんなで10分ほど、快適な(笑)トロッコの旅はカンプンバンダン駅のホームに達したところで終点。
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営業列車再開に備えて綺麗にした線路上ですが、次第に日常生活に飲み込まれていきます。
終点カンプンバンダンに到着ー。ここから先は行けないそうです。
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勿論ホームに上っても、改札口からは出られないので、ホーム脇の階段から集落に降りて行くのが降車客のルートの由。
ここから先、アンチョール方面には行けないのだそう。許可されていないと押し屋のオッちゃんは言うが、じゃあここまでは許可されてるってこと?不思議な黙認状態のようだ。
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帰路は他の乗客も拾い、一般乗合営業状態となりました。

下りとなった帰路も、特段危険なまでにスピードを上げることなく、ノンビリと下って行く。途中先ほどの貨物運送用の台車が道を塞いでいたので、これは荷卸しが終わるまで対向列車待ち。その先では手を挙げてこのトロッコを止めた母子連れの乗客を拾って更に下り、先ほどの「始発駅」に戻ってきた。
運賃は片道5千、往復で1万ルピア。貸切運転だったんだけれど、こんなもんだろうかね。
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荷物下ろしの間は優先。旅客列車は待たされます。

大都会のど真ん中に存在する不思議な“公共交通機関”なトロッコでしたが、このエリア、はっきり言って不法占拠住宅街、治安がいいところでは決してない筈です。Google Map見ても、「Hunian liar(非合法住居)」なんて書かれている一帯。
昼間こうやって往復してくる分には、別に写真撮ってても向こうからポーズ取ってくれるような人たちですが、夕暮れ時以降は外国人が趣味活動なんかで立ち入るべきエリアでは絶対ないのだと思います。
というわけで、興味を持っちゃった方、お気をつけてお出掛けください―。
Torokkomap
赤点線の部分がこのトロッコの運転区間です。距離にして1.5km位かな?
台車部分拡大。内側に脱輪防止用ガイド車輪?までついた、なんか結構凝った作り。
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コメント

あさのさん、
そうです。まさにそのホテルの裏手あたりですね。
コタ=タンジュン・プリオク区間の運転が始まると当然廃止になっちゃうでしょうから、お早目に!

投稿: 落花生。 | 2015年1月19日 (月) 01時18分

楽しそう!
あっしが前に泊まった1泊1500円宿の裏ですかー。
晴れの日の昼間に行きたいな(*^_^*)

投稿: あさのです | 2015年1月19日 (月) 00時18分

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