鉄道模型計画その3 CC203型機関車-1.
並行して進捗中の他モデルの状況その2。
こちら、ご覧のとおりの電気式ディーゼル機関車CC203型機。…に見えないかもしれないですね。
左の黄色い方が、中野ブロードウェイ地下に店を構える「あッ 3Dプリンター屋だ !! 」さんに依頼したもの。右の白い方は、世界最大の3Dプリントサービス「Shapeways」に依頼したもので、料金は1回あたり19米ドルの送料がかかるし、単価もShapewaysの方が高い。
他方で「あっ3(以下略。スミマセン)」の方は、個人企業に近いため、(趣味でサービスを提供しているとまではいわないまでも、)趣味を活かしてのビジネスのようで、やりとりを楽しみながら作業をお願いすることができます。他方で、店舗にプリンター自体が数台しかないため、注文が立て込んでいると少々待たされたりすることになるなど、廉価ながら納期は若干不安定。
遠目では雰囲気が出てるように見えなくもないのですが…
で、それぞれのサービスから送付されてきた、双方のプリントアウト品の特徴を見てみましょう。
まず「あっ3」さんの方。当初から、0.4mm以下は対応出来ませんが、ともかく一回やってみましょう、ということで同社が新しく導入した"UP Plus2"(機種名)のテスト、材質はABSプラスティックというものとのこと。
まず下回り、というか台枠とその下部のスカート(排障機)部分の造形が全く出ていません。その左右に連なるステップは途切れ途切れな状態・・・触ると簡単に片方折れてしまいました。
上半身に目を移してみると、運転台の窓枠は表現出来ているものの、サポート材を除去する作業の過程で一カ所ポキッといってしまいました。更に前面やエンジン部分側面の開閉扉やルーバーのモールディングは殆ど表現・・・出来ているのかもしれないけど、それ以上に積層痕やサポート材との接続部の凹凸が激しく、これらを除去するために磨いたりすると、残しておきたい本来のモールディングまでも削ぎ落としてしまいそうで不安になります。
その他では、屋根後部のルーバー部分、細い板を並べたデータとしたのですが、これが細すぎて全く表現されず、四角い凹みになってしまいました。そして後ろ妻面のランプや蓋、角のような可動信号板(?)も全く表現出来ていません。
これでは、申し訳ないのですが、鉄道模型としてこのボディをそのまま用いるのは、正直難しいところです。
取り敢えず、Shapewaysの方を台湾鉄支路製のR100の下周りに被せてみると、こんな感じに。CC203のキャブが突き出してる感はそれなりに出てる、かな。
他方で右の白、「Shapeways」さんの方。素材はアクリル、同社の素材選択の際の商品名でいうと「Frosted Detail」というものです。
こちら、台枠下のスカート部分、一応造形はしっかり出ていますが、運搬にあたりビニール製の小袋に入れ、それを緩衝材で保護する形で送られて来るのですが、小袋の中で既に袋が閉じよう(平面化しよう)とする圧力に負けて折れ曲がり、1週間の送付中に歪んだ状態でクセがついてしまっている状態。これはお湯に入れて柔らかく戻して、再度キチンと90°の角度がつくように固定しておけば直るのかもしれないですが、やはりこの尖頭部が0.3mmでは強度不足だというのは明らか。出来るだけ1:150のスケールに近づけ、それでもオーバーサイズになってしまうものは対応可能な最小サイズ(0.15mm)を指定して3Dデータを書いてみたつもりでしたが、これでもやはり無理があるようで、ある程度のデフォルメは必要なのだなとあらためて認識しました。
さらに、前後部妻面のモールディングも、「あっ3」さんの方では全く造形出来ていなかった前照灯や角状部品も、不十分ながら、ある程度造形出来つつあるように見受けられました。これはもう一歩ですね。ただし、側面に比べると、積層痕というか、それ以上にざらついているように見受けられます(側面は積層痕のみか)。これは造形を指定する際にデータ上で角度を90°曲げて配置して依頼すれば、少なくとも前面についてはより綺麗に造形されるかもしれないですね。キャブの側面はモールディングは殆どないので、紙やすりがけで綺麗にしてしまえると思われます。
また、キャブ部分とエンジン室部分を別パーツにしているのですが、こちらの噛み合わせもやはりある程度のガイドラインは必要ですね。
目標はこのCC203型。先は長いぞーっと。
また、両者の納品時の状態ですが、「あっ3」さんの方は、サポート材がまだついたままの状態で送られてきましたが、「Shapeways」さんの方は、サポート材を落とした状態での納品でした。日本国内の「DMM.com」のような同様のサービスでも、これは落とした状態での納品となるのが通常だと思います。まあ、いずれにしても洗浄ややすりがけは自分でやるのだから、その分安いほうが良いという考えもあると思いますが、今回「あっ 」さんのサポート材除去作業中に、キャブの窓枠を一本へし折ってしまった当方としては、またこの作業が(1、2両ならともかく)多数続くと飽きてくるような作業でもあり、(個人的には)多少高くても綺麗に仕上げてくれた上で送ってくれた方が有り難いかな、というのが正直なところでした。
まあ、今回はNゲージサイズという0コンマ何ミリという非常に細かいディテールを要求する作業だったので、取り敢えずはこういう判断になりそうですが、要は使い分けなのでしょうね。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
北村さま、
コメントありがとうございます。そして長らく放置して申し訳ありません。
こちら、とても販売できる品質のものではありませんのと、実は当時使用した無料3Dソフトが既にサポート外となってしまい、当時のデータを使った再製造が出来なくなってしまっており、ご希望に添えず申し訳ありません。
投稿: 落花生。 | 2021年9月25日 (土) 10時22分
購入可能でしょうか?
投稿: 北村 | 2021年5月22日 (土) 10時57分