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2015年8月 5日 (水)

スマトラ・ブンクル州の森林軌道「MOLEX」近況:その2.

さて、8時前後、各々の車両がクラッチを繋いで適当に続行し、ジャングルに分け入る。
この車両に勝るとも劣らないのが、線路の状態。 610mmのゲージの割には、立派なレール(20kg/m位か?)で枕木も、朽ち果てた木製も多いが、多くはプレスされた鉄製である。
路盤を作ってレールを敷くという観念はなく、10mの2本の線路を1m間隔の枕木で予め繋いだハシゴ状のものを地上に置いて並べた、という感じ。
そのレールとレールの間も「繋ぐ」、という考えはないようで、カーブでは10~20度位の角度がついており、そこを通過するときには、突然真横に振られる。
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【写真8】直線レールを並べて曲線をつくる。

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【写真9】 レールの下は崩落。

中にはジョイントの間隔が30センチ(3センチではない)くらい開いていて、木の切れ端で代用している箇所や、代用品も無く、泥の中を次の線路目指して走る箇所もある。
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【写真10】つなぎ目に苦労の後が・・・

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【写真11】左は水没、右上は途切れて下は泥ここを通過すると12になる。

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【写真12】レールが途切れて泥水に落ちる。そのまま進んでレールに戻る。

レールとレールが左右に5センチくらいずれている箇所もある。それらの場所は、運転士がしっかり最徐行して、足元から車輪がレールの外側に外れてしまわないように、慎重に微調整して、外れて脱線しかけたら、一旦戻って、車体を左右に振ったり、壁を手で押したり、時には降りて押しながら文字通り線路を割り出しながら通過を重ねる。
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【写真13】時には運転手が降りて押す。

上下も然り。ジョイント部は地盤が悪く陥没して、泥の中のV字状態が多い。 そこで慎重に徐行しすぎると、はまってしまい脱出できなくなる。
前後進を繰り返したり、時には、続行便に、直接(車体同士を衝突させて)押してもらって、難所をクリアする。
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【写真14】前方で立往生中の車両を応援。直接衝突して押し上げる。

路盤も崩れかけているところも多く、応急修理したような鉄橋で小川を渡る。中には、橋桁というものが存在せず、橋台に、ハシゴ状の線路と枕木がただ乗っかっている状態で、2メートル間隔の枕木の間には渡り板もない。
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【写真15】橋桁がない。枕木間も長く、ここを歩って戻るのは無理かな。

この先で脱線やエンコしたら、歩いて戻ることはできないな?と不安がよぎる。
車輪に巻き込んだ落ち葉を取り除いたり、ラジエーターに給水しながら、約2時間、ほぼ中央の崩落地点に到着。

ここにも橋があったが、2年程前の大雨で左右の崖が大きく浸食され、橋が落ちてしまい、約100mの区間が不通になっている。
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【写真16】中間崩落地点。対岸に小屋と荷物用ケーブル。

乗客は、滑る崖を川底まで約30m位下りて、ハシゴを上って、 対岸までたどり着かねばならない。
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【写真17】崩落地点では全員一旦川に下りて崖を上る。

対岸へはロープが渡されており、大きな荷物は、フックにかけて渡す。(人は無理)両岸には、休憩用の屋根も作られ、乗客と運転手は、遠くにボノボ?の声がこだまするなか昼食タイムとなる。 陥落距離も大きく、当面、修復の計画はないため、この乗り継ぎはしばらく続きそうである。

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