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2017年4月25日 (火)

カター~ナバ支線に乗ってみる。

斯様な事情でカターから北東方向に延びていたバモーまでの路線の一部開通区間、は既に列車の運行が休止されており、乗車はかなわず。仕方がないので19世紀末の一時期は本線の末端部でもあった、現在は盲腸線となってしまっているこのナバ~カター(南)間約23kmほどの支線を走る、1日1往復の列車に乗ることにしました。

列車の時刻は、既にミッチーナ本線の時刻表を掲載したとおり、本線との接続駅ナバを朝の6:30発、終点側のカター(南)発が午後の13:00となっています。
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カター(南)駅で出発を待つナバ行き52DN列車。

お昼過ぎに三輪タクシーで到着した駅では、昨晩の駅長氏がニコニコしながら「お、来たね」とお出迎え。パスポート提示を求められることもなく、ナバまで200チャットの硬券乗車券を求め、かつては広大だった駅構内の駅舎前ホームに横付けされたこの52DN列車を眺めることにします。
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最後尾の荷物車が一番立派かもしれませんね。

機関車は、独クルップ(Krupp)製のDD1500型1525号機。側面のスタイルがインドネシア国鉄のBB301、BB304に酷似していますが、あちらも同時期のクルップ製でしたっけね。後ろに続く車両は、貨車改造の代用客車、そしてもう一両は長目の有蓋貨車・・・ではなくて、こちらも開け放った2カ所の幅広の扉から覗ける室内にはベンチシートが設置された、こちらも代用客車でした。窓が全くないので、強い雨が降ったりしてドアを閉めると、車内は明かり取り一つない閉鎖空間になってしまうのですね。コレはちょっと嫌だな。
そして編成最後尾には(実はコレが一番立派に見える)20m級大型車体の、幹線の列車に連結されていてもおかしくないような急行塗色の荷物車、と、この機関車+3両の短編成列車でした。
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この路線の時刻表です。右側が52DN列車。カター13:00発、ナバ14:50着。

出発前には突然雨が降り出したため、代用客車の車内に逃げ込んで出発を待つうちに定刻13時、汽笛が鳴って少々粗い衝撃が伝わり、この“貨車列車”はゆっくりと動き出しました。

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カター(南)駅の片隅に立派な車庫があり、客車が収められているようです。

駅構内の外れには真新しい車庫があり、中にはどうやらRBT800型と称する韓国製の簡易客車が納められているように見受けられましたが、こちらは確認し損ね。しまったな。

程なく衛星写真では、カター河川港まで延びていたと思しき廃線跡と合流するのですが、これはもう相当古い・・・下手をすると19世紀の話なので線路跡であることは確認出来ませんでしたが、他方で右側に分岐していくチャウッチー方面への線路は、ホンの数ヶ月前まで現役だったこともあって、少々草が延びつつある程度で十分走れそうな状態。
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カター(南)から分岐して、カター(北)、チャウッチー方面へと延びていた線路。

でしたが、暫くして右後方から合流してきた、ナバ方面とカター(北)駅とを直接結ぶデルタ線のもう一辺は、雨の浸食でか路盤も相当に流出し、枕木が浮き上がりつつある部分もあって、直ちに列車を走らせることは出来ない状況になってしまっていました。
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カター(北)とナバ方面とを結ぶデルタ線の一遍は、荒れ果てた状態。

次第に雨の上がってきた中をゆっくりと走ること20分ほどで、最初の停車駅NatYaeTwin。ホームもない無人駅ですが、1日1本のこの列車にも10名ほどの乗車客があり、“綺麗な方”のこちらの代用客車はほぼ満席で、立ち客がでる乗りっぷりになりました。
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“代用客車”(綺麗な方)の内装はこんな感じ。

ここからは線路はちょっとした峠越えの区間に入ります。本線の街としては小さな分岐駅から枝分かれして、小さな峠を越えて行き着いた街が終点という盲腸線の形から、真っ先に思いついたのは天北線の小頓別から分岐して歌登へ向かっていた植民軌道ですが(筆者は勿論現役時代は知りません)、もう少し分かり易いところで言えば、八郎潟から延びていた五城目軌道(秋田中央交通)か、糠ノ目(後の高畠)から分岐していた山形交通高畠線か。終点の街から更に線路が延びる予定だったことを踏まえれば、美幸線なんてのも近い雰囲気といったらちょっと違うかな。
このミャンマー北部のサガイン州北部・カチン州南部といったエリアは、山間部で、比較的高度もあるからか、植生もヤンゴン周辺や、マグウェ地域のような乾燥地帯とは異なり、特に今頃は比較的涼しいこともあって、その車窓は日本の東北地方を思い起こさせるような雰囲気でもあります。
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2両目、窓のない方の貨車改造代用客車の内装はこんな感じ。ちょっと護送車チックという印象。

そんな山間部、ちょっとした峠を越えて下りに入ったところが次の停車駅LanGwa。こちらも無人駅ですが、ここまで1駅間だけの乗客がまた数名いたのは驚きでした。そして駅を出て程なく、バケツを抱えた少年が列車に近づいてきたと思ったら、いきなり勢いよくその水を車体に、というか、こちらに向かって浴びせかけて来やがりました! 
水掛け祭りはもう18日で終わった筈じゃ・・・ とっさに反射的に首から掛けたカメラは両手で守りましたが、胸から足に掛けて、あーぁ。結構なずぶ濡れに・・・(苦笑)
今期唯一の水掛けられ、になってしまいました。
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途中の小さな停留所でも乗り降りが。自転車持ち込み可能な“サイクルトレイン”運用がなされているんですねw。

次のは終点のナバ。左手後方からマンダレー方面からの線路が合流してきて、暫くの間場内信号開通待ちとなりましたが、ということは、当時の線路はここナバでスイッチバックしてカターに向かっていたのですかね。

ここまでの所要時間はおよそ2時間弱。昨晩はバイクタクシーでおよそ40分だった区間を3倍近くかかったわけですね。こりゃあ交通機関としての競争力は、運賃以外は無きに等しいわけだ。
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終点ナバに到着した列車を、アヒルさん達がお出迎え。

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