« カローのヘリテージ・ホテル。 | トップページ | カロー~アウンバン~ロイコー路線に乗る(中編)。 »

2018年5月 7日 (月)

カロー~アウンバン~ロイコー路線に乗る(前編)。

カロー駅に到着した列車を牽引するのは、DF1600型ディーゼル機。スイッチバックを上がってくる山岳路線なので、強力タイプのDF2000型かと思いきや、意外。
このDF1600型にはエンジンを2,000馬力型に換装したものがあるのだそうで、この1612号機もそういう個体のようです。
Kp1330654
アウンバン駅に到着する、シュウェニャウンからのヤンゴン行き142DN列車の雄姿。

客車はいずれも12mタイプで、Ordinary、First、Ordinary、そしてUpper、最後尾に2両の荷物車。この短いBトレイン・ショーティ車にUpperがあったとは知らなかったです。いっちょ前に1-2配置のゆったりしたリクライニング・シートが並んでおり、長時間の乗車だし、こっちの方がよかったな・・・。当方が先ほどカロー駅で「ロイコーまで」といって購入したのは、First Classのチケットでした。
なのですが、「こっちに乗りたいんだけど、追加料金幾ら?」云々と車掌に聞いてみると、なんでもこのUpper車は、次のアウンバンで切り離されてしまうのだそう。それじゃ売ってくれなかったのも仕方ないか。
K31444924_1684964061592598_64466435
アウンバン駅で切り離されてしまった、Upper Classショーティ客車。

10:15分頃、ほぼ定刻に到着したアウンバン駅では、暫くの後、何とも複雑な入れ替え作業が始まりました。
1両目のOrdinaryと4両目のUpperを切り離し、中央部の2,3号車2両と後部の荷物車だけの短編成にするために2度ほど行ったり来たり。最初から、ターズィー出発の時点で、切り離しやすいような順序に編成組んでおけばいいのにね。

Kp1330662
アウンバン駅のホームには、次々に運び込まれる高原野菜が山になっていました。

その間、前方、東方からは20mフルサイズ客車を5両に荷物車を繋いだヤンゴン行きの142DN列車が到着。全長140mあまり、こちら倍の長さのある、威風堂々とした編成に見えます。本線に入ると、他の優等列車に追い抜かれるような下級列車なのに、ここでは掃き溜めに鶴(とまでは言わないか)。

Kp1330645
“First Class”の車内。座面にビニールのマットレス?が置かれてるのが“ファースト”たる所以。

こちらの方は定刻でも30分ほどの停車時間があるので、駅舎側に散歩に出掛け、列車の時刻表を見せて貰ったり、ホームに山のように積み上げられた野菜を眺め、この後途中で昼食を手に入れることが難しそうなのでホームでいつものお弁当を購入。
そんなこんなで列車は30分ほどの遅れでようやく出発です。
Kp1330684
車窓に広がる高原野菜畑。給水体制も完備されています。

駅を出てすぐシュウェニャウン方面への本線から分岐し、列車は一路南へ。Ordinary Classとは、シート座面にビニール・モケットが張られているのが大きな違いであるFirst Classの車内は、各ボックスに1~2名程度の程よい乗り。
ではあるのですが、その半数ほどはお坊さんと尼さんで、運賃がどうなっているのかはよく判りません。

Kp1330686
この駅は乗車客はいないようですね(インウン)。

ここからは下りていく一方かと思いきや、各駅で一人二人とこの週に3本しかない列車を待ち受けており、2時間ほど走った、毎日1往復の列車があった頃は上下列車の交換駅でもあったティージーでは、二人の子供を連れた比較的身なりの良い大荷物の家族連れがFirst Class車に乗り込んできました。駅員と車掌が「4人、いける?」「大丈夫」みたいな話をしていたので、恐らくは無札。途中の小駅にはFirst席の発券割当がないのでしょう。車掌が寛いでいたボックスを明け渡して一件落着です。
Kp1330693
崩れかかったホームに駅名標だけの小さな停留場ですが、アルファベット記載されてますね。かすれて読めないけど(ナンタイン)。

この沿線、車窓には信州は小海線あたりを彷彿とさせるようなキャベツなどの高原野菜の畑が広がっており、驚いたのは、プラスティック製のパイプが敷かれ、自動で給水がなされているのがあちこちに見えたこと。
この地域も、この国の例に漏れず雨季と乾季の降雨量の差は激しいため、それをカバーするためにあちこちに溜め池が掘られていたり、地面を掘ってビニールシートをかけて水が沁み込まないようにした“簡易溜め池”も沢山作られていて、その中で水浴に興じている子供たちがこちらの列車に手を振って来たりします。
Kp1330707
こちらでは、大荷物を抱えた家族連れなど数人が待ち受けていました(ティージー)。

ここシャン州は高原野菜で有名な地域で、日系NGOが支援している地域もあったりするのですが、これだけの設備投資をして商業作物を生産しているということはそれなりに豊かなのか、あるいは一部の大地主や農業企業が投資して大規模農業を行いながら、地元の住民は小作農にすらなれず農業労働者として労働力を提供するだけなのか、どちらなのでしょう。
というのも、この地域は、インレー湖を挟んだ反対側の、昨日訪れたタウンジー南方地域と同じ、パオ族自治区(ピンラウン町域(Township))に属しているのですが、
パオ族の中で富裕層とそれ以外との所得格差が拡大しているということなのか、ビルマ人資本がパオ族を搾取している構図なのか、気になってしまいます。少数民族=多数派から搾取されているという思い込みから来る偏見といえば偏見かもしれませんが。

K31487335_1684948178260853_70653747
機関士さんもホームに降りて来て一休みのナウンタヤー駅。

 

|

« カローのヘリテージ・ホテル。 | トップページ | カロー~アウンバン~ロイコー路線に乗る(中編)。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: カロー~アウンバン~ロイコー路線に乗る(前編)。:

« カローのヘリテージ・ホテル。 | トップページ | カロー~アウンバン~ロイコー路線に乗る(中編)。 »