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2018年7月28日 (土)

雨から逃げて北シャンへ(その2:ナムトゥ現状)。

ナムトゥ郡(Township)は、ホテル観光省のサイトによれば、市街地に限り外国人の立入りが認められている、逆に言えば、市街地以外は事前の当局の許可がなければ立ち入ることは出来ない地域とされています。じゃあ今回ラーショーから来た私のようなケースは、当然に市街地以外を走ってこのナムトゥ市街地にやって来たわけで、ヘリで飛ぶとかでもないと、市街地に直接入ることは出来ないわけですが、そのあたりの整理がどうなっているかは、少々問い詰めてみたいけど、藪蛇になっても困りますな。

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ナムトゥ駅・機関区の東側で川を渡る鉄橋。

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駅のヤード越しに機関区を望みます。

 そのナムトゥ市街地の西側にある、鉱山鉄道のナムトゥ駅までやって来ました。
 駅の事務所とヤード、車庫の周りには有刺鉄線が厳重に張り巡らされ、国鉄MRなんかより遙かに厳しく、ちょっと隙間から中に入れそうな雰囲気ではありません。今日は公休日ということで事務所も門を閉ざしており、さてどうしたものか・・・

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デルタ線に囲まれた鉄道事務所の建物。有刺鉄線で厳重に囲われてます。

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事務所建物には「ナムトゥ」の駅名標?が掲げられています。

と、駅事務所の近くの茶屋で屯していたおっちゃん達にタクシーの運ちゃんが話をしてみると、「じゃあ、○○さんのところに行くといい」と1人がその方に電話をしだし、更には「ついて来な」と自分のバイクで案内してくれた先は、この鉱山会社の鉄道部長さんの官舎でした。

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車庫の入口には、現在は使われていない由のO&K製DLが。

来意を説明し、お話しをお伺いすると、これが立て板に水でこちらから聞いてもいないうちからドンドンと状況を話して下さいます。

 曰く、
現在鉱石運搬用の鉄道は運行されていないが、2週間に一度土曜日、タイガーキャンプ、ボードウィン地域の生活物資輸送のために日野グースが定期的に動いている。ボードウィン手前ER Valley停留所の手前での地滑りの為に今は線路は繋がっていないが、途切れている区間の先ボードウィン側では小型のレールカーが、ナムトゥ側では普段はタイガーキャンプにいる日野グースが貨車1両を牽引する編成で走り、途絶区間で荷物を積み替えて運んでいるとのこと。朝にボードウィン側を出て、昼にナムトゥ着、午後に折り返していくとのダイヤとなっているとのこと。ちなみに明日の土曜日は運転なし。先週と来週とのこと。明日走ってたら、間違いなく日程変更してたな。

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車庫の入口前のグース。これは修理待ちとのこと。

そしてこれまた「ついて来な」と自分のバイクで走り出し、先ほどの駅事務所のゲートの鍵を開けて中に入り、車庫の方へ連れて行かれました。
機関庫の入口に顔を見せる2両を含め、10両在籍するO&K製のDLは6両が可動、他に独Diema製DLが2両と中国製が1両。Rail Trackと称するグースは、3両のうち2両が稼働可能(但し通常はタイガーキャンプにおり、ここにはいない。ここに居る1両は修理待ち)。

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綺麗に整備され、稼働可能な状態の1914年英国Kerr.Stuart製13号機。

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こちらも可動状態にある1928年W.G.Bagnall製42号機。

庫内の13号、42号の2両の古い蒸機は何れもきれいに整備され、いつでもチャーター運転可能とのこと。チャーター費用は、蒸気機関車が1,000ドル、日野グースが700ドル、これに客車や貨車を繋ぐことで追加料金となるのだそう。

惜しむらくは、記述のとおりこのナムトゥ郡は市街地以外は外国人は入域要許可地域で、少数民族との小競り合いが頻発している今は、タイガーキャンプ、ボードウィン方面への外国人の立入りは先ず許可は出ない、もう何年もチャーター運行はされていないと寂しげに語っておられました。

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40号機、34号機と書かれた2両の蒸機。部品取り用とのこと。

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こちらの小型サドルタンク機は1913年Kerr.Stuart製とのことですが、こちらは復活は流石に難しそう。

じゃあこのナムトゥ駅構内を往復するくらいのチャーターなら出来るのかしら?と思ったりもしましたが、チャーターするには鉱山会社の上部機関である鉱山省から許可レターが下りてきて始めて動かすことが出来る、現場判断で勝手に受けていいというものでもないようで、ハードルは結構高そうです。

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立派な車庫の前には鉱車や有蓋貨車などが並んでいました。

それでも、この鉄道に興味を持ってくれてありがとう、いつか近い将来に蒸機列車のチャーターが出来るように、いつでも走れるように整備しておくから、というお言葉をいただきました。
はい。是非よろしくお願いします。楽しみにしておきます!

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コメント

Omoriさま、
そうですね。ヤンゴンやバゴー、エーヤワディ、南東部など下ビルマ地域に比べて、このシャン州や北部地域は、雨季でも比較的雨量が少なく落ち着いているように感じます。
前回のモンユワ、今回の北シャンとも、日程に影響するような激しい雨には合わずに済みました。
とはいえ、早く雨季が明けてくれないかな、と思う日々ではあります。

投稿: 落花生。 | 2018年8月17日 (金) 22時26分

Omoriさま、
そうですね。ヤンゴンやバゴー、エーヤワディ、南東部など下ビルマ地域に比べて、このシャン州や北部地域は、雨季でも比較的雨量が少なく落ち着いているように感じます。
前回のモンユワ、今回の北シャンとも、日程に影響するような激しい雨には合わずに済みました。
とはいえ、早く雨季が明けてくれないかな、と思う日々ではあります。

投稿: 落花生。 | 2018年8月17日 (金) 22時25分

ご返事をありがとうございます。
もし、チャーターの機会がありましたら声をかけさせてください。逆に落花生さんがチャーターをされる時には、私にも声をかけていただけるとうれしいです。
表題に「雨から逃げて・・・」と書かれていますが、この辺りは雨期でもそれほど降られないのですね?

投稿: Omori | 2018年8月15日 (水) 07時28分

Omoriさま、
あのツアーを企画された御本人からコメント戴けて光栄です。参加者の皆様が上げた素敵な写真、山火事の模様などネットで何度も拝見させていただきました。
当方インドネシア在勤中の2013年、もっとミャンマーにも目を向けておけば、と今となっては後悔するばかりです。
近い将来またこの様なチャーターが出来るような状況になれば、是非飛んで参りたいと考えております。
もしお声掛け戴けるのなら、大変嬉しく、宜しくお願いいたします。

投稿: 落花生。 | 2018年8月13日 (月) 20時56分

コメントをありがとうごじます。私自身が企画実行した撮影でした。このとき42号機の火の粉止めが機能せず、沿線の山をかなり焼いてしまいました。
撮影時期が3月下旬、乾季の終わるころなので、草木がもっとも乾燥しており、あっという間に草木が燃えてしまいました。なお、13号機は問題ありませんでした。
その後42号機の火の粉止めが改善されているとよいのですが。また、チャーターの時期は乾季の初めころの方が火災のリスクも減るように思いました。ここはまたチャーターしたいです。その時はごいっしょできれば幸いです。よろしくお願いいたします。

投稿: Omori | 2018年8月13日 (月) 06時54分

Omoriさま、
書き込みありがとうございます。2013年のチャーターにご参加されたのですね。2両の蒸機に日野グースも走らせたようで、羨ましい限りです。
少数民族和平が進んでいる、といいつつも、この地域のように逆に立ち入り制限が厳しくなる地域があるなど、当地の情勢は予断を許さず、私の在勤中にチャーター出来るのか怪しくなってきたもので、取り敢えず体当たりで行ってみた次第です。
いずれ近い将来、状況が変わってまたチャーターが出来るようになれば、仮に既にこの地を離任していたとしても、また訪れたいところです。

投稿: 落花生。 | 2018年8月11日 (土) 22時11分

ナムツ鉱山鉄道の現況をなつかしく拝見しました。まだ、新しい鉱脈を探査中のようですね。
2013年当時、数年以内に鉱山再開の可否を判断するので、それまでは鉱山設備の維持と人の雇用を続けるとのことでした。その費用は、これまで捨ておいた鉱滓(まだ有価な鉱物を含んでいる)を売却することで捻出しているとのことでした。現況を拝見するとまだ、鉱滓が残っているのでしょうかね。
私は、仲間5人で2013年3月に訪問しチャーターしました。この当時はSLが800ドル/日でした。それに貨車や客車のチャーター料も必要でした。
2018年1月に再びチャーターを打診しましたが、ご説の通り奥地への外国人立ち入りは禁止されているとのことであきらめました。
でもまだ、鉄道の維持に努めているとのことなので期待が持てますね。ナムツ情報をありがとうございます。

投稿: Omori | 2018年8月 9日 (木) 14時14分

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