« 雨から逃げて北シャンへ(その3:マンダレー~ラーショー線、に乗る前に)。 | トップページ | 雨から逃げて北シャンへ(その5:マンダレー~ラーショー線の旅・走る編。) »

2018年7月30日 (月)

雨から逃げて北シャンへ(その4:マンダレー~ラーショー線の旅・開始編。)

まだ真っ暗なラーショー駅を出発した列車は、未だ真っ暗な闇の中をゆっくりと走り出しました。Upper Class車の窓には全て鎧戸が下ろされていましたが、程なく30分ほどで明るくなってきたので、前後左右の鎧戸を全て開けて爽やかな夜明け・・・ ではないですね。漸くギリギリ雨が降らないくらいの曇り空、湿度の高い中ですが、機関車を入れて9両編成の列車は、右に左に躰をくねらせながら、ゆっくりと進んでいきます。

Gp1340504
まだ暗くてシャッターが止まらないですね。相当レタッチした、朝5時半の車窓から。

最初の停車駅はナンミャオ(Namyao)。川が近づき大きく左にカーブして駅に入る直前、右手後方から合流してくる線路がありました。
航空写真を見ると、この線路を本線から分岐して北へ進み、川を渡ったところに貨物駅のようなエリアが見えます。ここまでが国鉄と同じメーターゲージで、ボードウィン・ナムトゥの山から610mmのナローゲージ運ばれてきた鉱物資源はここで国鉄の車両に積み替えられて山を下っていったのですね。

Gp1340507
ナンミャオ駅直前で合流してくる貨物線。植民地経済を支える、鉱石積み出しの大切な道だったはずです。

ナンミャオ駅自体は山と川の間の狭隘な土地に有り、駅周辺にも人家は殆ど見られず、川を渡った貨物駅のあたりにちょっとした集落が見受けられるような場所です。画像で見える限り外界からこの村へ向かう道も十分なものとは思えず、この貨物駅の探訪は相当にハードルが高いかもしれません。

Gp1340512
周囲に人家のないナンミャオ駅。

次にちょっとした集落が見えたのはManSanYeDaGunという、ちょっと変わった長い名前の駅。駅の片隅に色褪せた「滝」の写真の看板が立ち、ちょっとした観光地になっているようです(YeDaGunで「滝」という意味らしいです)。

Gp1340521
マンサンイェダグン、でいいのかな。小さいながら、観光地らしい?瀟洒な駅舎。

衛星写真で見ると、1kmほどの間に7段ほどの滝が続く七段滝で、それなりに見応えはありそうですが、1日1往復の汽車で途中下車して滝の観光でもないでしょうね。
ラフティングとかどうかしら・・・と思っていたら、駅を出て暫く走ったところで左手の車窓に、雨季で水嵩を増した川の流れが瀑布となって10m以上の落差を流れ落ちていくのが2つ見えてびっくり。これはラフティングどころじゃないですな。

Gp1340524 
水煙を上げて流れ落ちるMan San滝を左手の車窓に望みながら。

そんなこんなでおよそ4時間半弱、水分豊かな緑に包まれたドッタワディ川とミンゲ川(Google mapの表示では、マイイットンジ川。これ、Myitnge(ミンゲ)からですよね。酷いなぁ... 意味のないふり仮名。間違った情報なら、ない方がマシですよね。)の流れに沿ってくねくねと走ってきた列車は、漸くちょっとした開けた街に出てきました。ラーショー以来のビルも見える、シーポー(ティーポー)にほぼ定刻に到着です。

Gp1340529
川に沿って走っていきます。油断していると、恵みの雨を受けてすくすくと育った沿線の木々に、顔や手を激しく叩かれます。

シーポー駅の手前の鉄橋、よく見ると途中橋脚の1本だけが新しくセメントで作り直されているように見えます。この地域の旅行記(下川氏のものを含む)を読むと、このシーポー~ラーショー間で橋が落ち、橋の手前で汽車を降りて反対側の列車に乗り換えさせられたという記述を見かけることがあるのですが、この橋の橋脚が倒れたためだったのかもしれませんね。

Gp1340544
一本だけ新しいコンクリート造の橋脚に作り替えられてますね。

ここで列車は10分ほど停まるというので下りてみたシーポー駅のホームには、多くの乗客や物売りで溢れていました。
予想以上に多かったのはバックパッカー風の外国人。山歩きの拠点になっているこのシーポーは外国人向けのゲストハウスも幾つかある街で、ここから南のゴッティック橋やピンウールィンまで乗車する人が多いようです。2両繋がれたUpper Class車のうち、機関車直後の1両はラーショー発車の時点では、電気もつけられず乗客ゼロだったのですが、この駅で大挙乗り込みほぼ満席に。この1両分がシーポー駅割当となってるみたい。

Gp1340556
大きな木に覆われたシーポー駅に到着しました。

後に続くOrdinary Class車も皆サラリと座席が埋まり、その後ろ5両目に連結されている当方のUpper車にも、数組の乗客が乗り込んできました。前方のOrdinary車両には、日本人と思しき子ども連れのグループも乗り込んできたようです。

朝ご飯は昨日の飛行機の(2回目の)機内食のパンで済ませたのですが、ちょっと食べてもいいかな、な気分だったので、駅売りの果物を買い込んで車内へ戻り、さあ、出発ですかね。

Gp1340551
外国人を含め、大勢の観光客が乗り込んできます。売り子さんも稼ぎ時。

|

« 雨から逃げて北シャンへ(その3:マンダレー~ラーショー線、に乗る前に)。 | トップページ | 雨から逃げて北シャンへ(その5:マンダレー~ラーショー線の旅・走る編。) »

コメント

表記ぶれは良くある事で。チャウピューにカイオックピュ空港があったり。
マイイットンジという名前は、マイイットンジ川の下流だからマイイットンジという町なのか、下流にマイイットンジの町があるからマイイットンジ川なのか、どっちが先なのでしょうね。

投稿: RBE迷 | 2018年8月20日 (月) 12時07分

確かに、長い、かなり広範囲にかかる地名なのですね、ミンゲ。どうしても鉄道工場しか思い浮かばなくなってしまいますが。
しかし、その工場や駅は、「マイイットンジ・レイルウェイ駅」とかにはなってませんね。

投稿: 落花生。 | 2018年8月19日 (日) 20時17分

はい、マイイットンジ川表記を追って行くと、ミンゲ工場南のミンゲ川がナムツまでずっと繋がっています。川幅はそんなに広くないのに随分長い川ですね。

投稿: RBE迷 | 2018年8月19日 (日) 13時37分

迷さま、
ご教示ありがとうございます。シーポーの北側で、ラーショー側からのドッタワディ川がミンゲ川に吸収されて下流に向かってますね。このミンゲはマンダレー近郊の車両工場のあるミンゲと語源は一緒なのでしょうか。
この路線にも、カーヤターの区間運転、欲しいところですね。外国人の目に付く路線ですから、真っ先にLRBEからRBE化されてしまいそうですが。

投稿: 落花生。 | 2018年8月19日 (日) 12時44分

マイイットンジ川はシーポーの少し上流側でナムツ方面から流れて来ているので、ラーショーから4時間半沿って走ってきたのはドッタワディ川というので間違いないですね。
幹線が道路と離れて走っている区間ではカーヤター運用があったりしますが、ここの場合は集落が小さ過ぎて1日1往復のMail列車だけで残念。

投稿: RBE迷 | 2018年8月19日 (日) 12時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/200655/67067552

この記事へのトラックバック一覧です: 雨から逃げて北シャンへ(その4:マンダレー~ラーショー線の旅・開始編。):

« 雨から逃げて北シャンへ(その3:マンダレー~ラーショー線、に乗る前に)。 | トップページ | 雨から逃げて北シャンへ(その5:マンダレー~ラーショー線の旅・走る編。) »