パコック~カレイミョ路線(北半分)に乗る:旅路。
カレイミョを出発した列車は一路南へ、昨夕訪れたヒトマー飛行場近くの東屋で昨日と同じように寛ぐ村人に手を振り、まだ朝の涼しさの残る途中の駅や停留所で数名ずつの乗客を拾いながらゆっくりと走って行きます。
2年前にLRBEで訪れたナッチャウンを過ぎ、最初の小休止はSiHaung。車掌や運転要員に声をかけられ、乗客も半数以上がホームに降り、駅舎の脇の小屋に設けられた2店競合の食堂に群がっていきます。
どちらもメニューにはそう違いがないいつもの各種ヒンとご飯、それに3in1のドリンクなのですが、「あれ、外人も食べてるよ」みたいなおばちゃん達の好奇の視線に晒されながら、美味しく戴きます。ヤンゴンにもミャンマー料理の高級レストランが何店かありますが、こういうところでいただくご飯はとっても美味しいですね。
時刻表上はごく短時間停車なのですが、そんなこんなで15分以上停車して、汽笛で呼び掛けがあった後、乗客がいそいそと客車に戻って、再度の出発です。
すっかり明るくなってきた中を走る列車は、途中、一部鉄の方の中ではLRBE編成の撮影名所となっていた?併用軌道を数台のクルマを待たせて通過。今日は撮影する人も見当たりませんでしたね。
以前上下列車の車両交換があった乗換駅のハンタワディはLRBE転回用のターンテーブルがあるのですが、写真には撮り損ね。運転の要衝ではなくなってしまったためか、随分あっさりとした発車です。
寧ろまたしっかりと停まったのが、タウンキンニャン。タウンは「南」の意味で、一つ手前にはミャウ(北)キンニャンという駅もありました。
時刻表上は、この駅で対向の139UPと交換するのですが、5分ほどたった後、ノンビリと待っていた関係者の動きが慌ただしくなり、さ、行くよ、と。どうやら対向列車が遅れているため、次の交換駅まで進むようです。
次の・・・と言っても、小さな棒線一本の駅に幾つか停車した後、漸く腰を落ち着けたのはムエレ。今度こそ対向の139UP列車との交換のようで、待つこと暫し、2時間ほどの遅れで疲れたような表情の乗客を乗せた列車が、こちらは少し格下?非力のDF1642号機に引かれてやって来ました。
時ならぬ列車交換に、物売りが駆け寄っていきます。果物、飲み物、なんだかよく判らない食べ物に、白いプラケースに入れられたぶっかけ飯弁当もあるようですね。ちょうどお昼時でもあるし。
そのおよそ2時間遅れでやって来た列車、昨日はほぼ定刻にカレイミョ近くに現れたので、今日は特に何かあった模様・・・ と考えつつ、再び走り出した列車の車窓を眺めていると、車掌が窓の外前方を指さし、「あそこ、崩れたところ」と教えてくれました。
対向列車は混んでますね。この状態で2時間待たされてたのかと。お疲れ様です。
先ほどからつかず離れず走ってきた並行道路をくぐるトンネルのようになっている手前のところで、法面の土が崩れ、線路際、いや一部は線路の上に覆い被さってしまった土砂を取り除く作業の影響で、先ほどの列車は遅れてしまったのでしょう。
もう雨季も終わりの時期でここ数日好天に恵まれていますが、まだまだこんな小規模災害は続いている、厳しい土地を走る山岳路線なのですね。
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